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私の主治医に乾杯!

お医者さまというのは、患者が思っている以上にすごい“人”たちなんだと、つくづく感動した。普段から、私の主治医などは、周囲の話から聞くと、毎日3時間しか睡眠時間はとっておらず、昼食も食べないらしい。
「オイオイ、それで多忙な毎日をちゃんと生きてゆけるのか?」
と聞きたいが、まぁ、私たちの面倒までみてくれているのだから、私たちなんかよりはよっぽど健康的なのかも知れない・・・。ある看護師さんから聞いたところ、私の主治医の昼食は「点滴」らしい・・・。
いいのか、それで・・・?(大きなお世話だろう)

それくらい、私たち患者のために、お昼も食べず、睡眠時間を削り、朝8時から夜は残業してまで診察をし、手術をし、回診をし、カルテを書き、検査結果を見て治療方法を検討し、スタッフと打ち合わせをし、明日の手術患者のチェックをし、診断書を書き、たまには患者のクレームや愚痴を聞いている・・・。(私の想像しうる限りのことを書いたけど、きっともっと業務はあるに違いない)
私の主治医に限っては、看護学校の教授もしているから、その準備もしなきゃならないだろう。そして、ときどき講演もするのでその準備、学会があるときはもっと忙しいだろう。それにNPO法人の理事もしているからそちらの対応もあるだろう。
そんななかでも、勉強は怠らない・・・。
もともと脳みその性能そのものが私などよりはグレードが高いので、すべての処理能力と判断能力、記憶能力は、“怪物”的キャパと思われる。

しかし、残念ながら、私の主治医は、人間性にも優れているのだった・・・。
怪物などではない。
こんな医者としても人間としても尊敬できる主治医に診てもらえて私は幸せである。

患者のみなさんは、こんな忙しい医師たちが、せっかくの休日を割いて、医師同士で勉強会を開いたりしているのはご存知でしょうか? まぁ、医者は日々進歩する技術や薬物など常に把握しておかなければならないだろうけれど、私はそんな現場を垣間見せてもらった。
それは医師同士の休日セミナーである。

勉強熱心な医師たちが集まり、アメリカの新しいガイドラインと日本のガイドラインを比較し、まだ日本では使用できない薬剤を使えるように嘆願書を書いているけどまだ日本では許可が下りないとか、終末期の患者と家族への対応、自分が深夜不在のとき、もし自分の患者が死に至る場合、当直にまかせるか、それとも自分も立ち会うか・・・など、患者である私が聞いてていいのか???と思える内容を話している。かなり真剣な内容である。

医者が患者の死に立ち会うか立ち会わないかで悩んでいるなんて、私はいままで考えてもみなかった。医者にだって1日は24時間しかない。有能な医者ならものすごい患者を抱えていて、手術も週に何件もこなさなければならない。しかも夜中に呼び出されて、患者の死に目に立ち会っていて、翌日が手術日だったりなんかしたら、睡眠不足だったから手元が狂ってごめんなさいなんてことは、絶対に許されないことである。主治医がいない夜に逝かなければならなくなったら、それは仕方ないと思わなければならないだろう・・・と思っていた。
いろいろなお医者さんがいるので、考え方もスタンスもさまざまだと思う。
アメリカでは、家族も患者も満足できるように在宅看護を基本とし、患者の“満足”できる死は主治医の立会いではなく家族の立会いと考えているため、たまたま夜中そのようなことになった場合でも当直医に任せ、アメリカの医師たちは立ち会わないという。

「日本の医療事情を考えればそぐわないことかもしれないが、僕は、極力立ち会いたい」と言った日本人の医師がいた。(私の主治医のお友達)
確かに日本の医療は遅れている。
それゆえに有能な医師たちが、日本を出て海外へ行くケースが多いとも聞く。
しかし、その遅れている日本に留まり、こんな過酷な環境のなかで、どうにか日本の医療を良くしていこうと、日々努力してくれている素晴らしい医師たちがいる。
そして、確かに日本はアメリカと比べたら遅れているだろうけれど、私は機械に囲まれて死ぬくらいなら、「日本の医療事情を考えればそぐわないことかもしれないが、僕は、極力立ち会いたい」と言ってくれる人情味のある日本の医師に診てもらい、万が一、タイミング悪く立ち会ってもらえなくても、その心を抱きながら眠るほうが私は幸せだと思った。

先生、健康で、まだまだこれからも日本の乳がん患者のために頑張ってくださいね。
陰ながら、応援してます!!!
SUN×SUN 昌子 * 乳がん雑考 * 22:05 * comments(2) * trackbacks(0) * pookmark

コメント

こんにちは。初めてお便りします。今年8月、乳がんと診断され、化学療法で治療中の林と申します。
乳がんを抱きしめて、何度も読み返して、日々勇気を頂いております。
昨日三回目の抗がん剤治療前に先生の健診の際に、シコリの大きさに変化がない事がわかりました。ここでより効果の高い薬剤に変えた方がいいと思うのですが、ふつう一般的に4クール同じ薬剤を使用するようです。
副作用のことを考えると、他の薬剤で効果を見てほしいと思いますが、
シロウトですので、先生におまかせました。
晶子さんは、どう思われますか。
Comment by りん @ 2013/11/17 1:09 PM
りんさん、こんにんちは。
コメントありがとうございます。
「乳がんを抱きしめて」が少しでもりんさんの勇気につながっていてくるのは嬉しいです。
りんさんも3回目の抗がん剤が終わったのですね。
お疲れさまです。
体力は大丈夫ですか?

コメントいただいた件ですが、私がもし、りんさんと同じ状況だったらで考えると、やはり同じことを考えると思います。
そして、先生に次の質問をすると思います。

,佞弔Δ4クールやるとしても、しこりが小さくならない=あまり効いていると思えない抗がん剤をこれ以上やる必要性が感じられない場合でも、その薬を中止して、ほかの薬に変えることは禁じられているのですか?
★私には、そんなことを禁じているとは思えません。臨床試験ですら、途中で嫌になったら途中でやめることができるのに、なぜ一般の治療でそれができないのか、理由がみつかりません。

禁じられているのなら、どんな規定や法律?で禁じられているのか教えてほしい。

6悗犬蕕譴討い覆い覆蕁∧未量瑤吠僂┐討曚靴ぁ
効かない抗がん剤で体力を消耗するのもいやですし、同じ治療費をかけるなら効くかもしれない別のものにしたい。

い曚の薬や治療の選択肢はないのか?
あるなら教えてほしい。

(場合によっては)セカンドオピニオンで今後の治療について意見を聞いてみたいと思います。

以上のようなことについて先生のお考えを聞いてみると思います。
抗がん剤を4クールやるのは治療としては一般的だと思いますが、白血球の値などで、期間を延長する場合もありますし、治療は臨機応変であるべきだと思いますので、絶対、4回目を受けなきゃいけないなんてことは私はないと思います。
その薬で4回目をする場合の、りんさんのメリットを教えていただくのがよいのではないでしょうか?
たとえば、小さくはなっていないけど、大きくもなっていないので、それで「多少は効いている」ことになるかもしれません。ただ、りんさんとしては、やはり自分に合う、より効果の高い薬を探したいですよね? 私もそう思います。
その気持ちを先生に率直にお話しして、今後の治療についてよく相談されたほうが良いと思います。

先生とお話しして、りんさんが納得できない内容だったとしたら、ほかの病院でセカンドオピニオンを受けてみてはいかがでしょうか? 今後の治療について別の先生の見解を聞いてみるのもいいと思います。

りんさんが思っていらっしゃることは、患者さんのほとんどが同じように考えることと思いますし、体力のことや治療費のことを考えると、とても大切なことだと思います。りんさんが納得できるようによくお話しを聞いてみてくださいね。
Comment by 昌子 @ 2013/11/17 2:34 PM
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